こんにちは!
シーズン中盤にして100敗が現実味を帯びてきていた西武ライオンズ。
しかし選手たちの奮闘によって、何とかその危機は脱しました。
その中でも特にこの選手の活躍は大きかったのではないでしょうか?
佐藤龍世選手。
色々あってチームを離れた後、再びライオンズに戻ってきました。
そして今度こそ、チームを救う活躍を見せてくれています。
今回は佐藤龍世選手についてまとめてみました。
2024年シーズン絶不調の西武ライオンズ
【生年月日】1997年1月15日
【身長】174cm/88kg
【出身】北海道
【高校】北海高等学校
【大学】富士大学
2024年シーズン、西武ライオンズが苦しんでいます。
開幕直後は良かったんですよ。開幕から3カード目までは2勝1敗のペースで進み、4月7日の時点で6勝3敗貯金3という数字でした。
しかし開幕4カード目のロッテ戦からがケチの付き始め。
ロッテに連敗を喫すると次のカードのホークス戦でも3連敗、さらに再びロッテ戦で2連敗。
あっという間に7連敗を喫してしまいました。
その後も1つ勝っては連敗、1つ勝っては連敗が続き、4月終了時点で8勝18敗で借金が10という状況に。
月が変わっても状況は変わらず、5月下旬には松井稼頭央監督の休養も発表されてしまいます。
選手の流出はもういまさら言っても仕方がないのですが…
とにかく野手陣が打てないですよね。チーム打率は2割を少し超える程度
(9月12日時点で.208)
12球団で11番目のチーム打率でも.237という数字なのですが、そことすら3分近い差があります。
投手陣は比較的頑張っていますが、その中でも前年10勝の平良海馬選手がケガでの離脱してしまうなど、いろいろと誤算がありました
中でも特に大きな誤算になったのは、エースの高橋光成選手でしょうか?
MLBを目指すべく、体を大きくして2024シーズンに挑んだのですが…
なんと開幕から1勝も挙げることができず、9月の時点で0勝11敗という散々な成績を残しています。
いままでどれだけ選手が流出しても、在籍する選手たちだけで頑張ってきましたが。
ここまで歯車が狂ってしまうと、こんなに悲惨な状況になってしまうんですね。
いまだ最下位も一時期より上向きに
西武ライオンズはその後も負け続け、8月8日の時点で勝率3割を下回ってしまいます(29勝68敗2分)
ちょうどこの時はシーズン4度目の8連敗中、その後も借金は増え続け、最も低い時で勝率は.287となってしまいました(29勝72敗2分)。
この時点で103試合目、143試合換算にすると41勝100敗2分、NPB史上2例目となる100敗が見えてくる事態となりました。
しかしそこからようやくチームの状態は上向き、9月7日の時点では勝率.331(40勝81敗2分)というところまで上がってきました。
パリーグの最下位を独走していることには変わりませんが、何とか100敗を免れることができそうです。
そこに至るまでには、今井達也選手・隅田知一郎選手・渡邉勇太朗選手の好投があったり、栗山巧選手の劇的なホームランがあったりはしましたが。
チームの起爆剤となっているのは、佐藤龍世選手のような気がします。
佐藤龍世選手といえば、最初にプロ野球ファンにその名を知られたのが2020年のとある不祥事でした。
先輩の相内誠さんを助手席に乗せて高速道路を走っていたところ、相内誠さんが「もっとスピードを出せ」と指示。
法定速度60㎞/hのところ、149km/hものスピードで走っていたそうです。
そしてこれが発覚すると球団からは無期限の謹慎処分。東京地方裁判所では公判が行われ、懲役3か月、執行猶予2年の判決が下されます。
謹慎処分は年末に解除となりますが、2021年シーズンの途中に北海道日本ハムファイターズへトレードとなります。
再び西武ライオンズに戻ってきた佐藤龍世
佐藤龍世選手自身にも責任はあるとは言え、ちょっと気の毒な形でのトレードとなってしまいました。
しかし北海道は佐藤龍世選手の地元、トレード先としてはこれ以上に良い環境はありません。
日本ハムでは積極的に起用され、40試合の出場で自己最多の23安打を記録。
新庄剛志監督からも「ペッパー師匠」なる愛称がつけられ、チームに溶け込んでいました。
しかし2023年オフ、またまた佐藤龍世選手にトレードの話が舞い込みます。
トレード相手は山田遥楓選手。
この方も奥さんが源田壮亮選手の夫妻に誹謗中傷のメッセージを送っていたとして、騒動になりました。
またこんな感じでのトレードに巻き込まれてしまうのか…
ですが今度のトレード先は古巣である西武ライオンズ。ひょんな形で恩返しをするチャンスを得ることができたのです。
復帰1年目のシーズン、佐藤龍世選手はこれまでの内野ポジションに加え、キャッチャーの練習もスタートさせます。
高校時代にキャッチャーの経験があったみたいで、そこで佐藤龍世選手を緊急時の第3捕手とする構想が生まれました。
佐藤龍世選手もこの期待に応えるべく、必死になって取り組みます。
結局キャッチャーとしての起用はありませんでしたが、それでも内野を中心に91試合に出場。
打撃でも成長を見せ、打率.263(209-55) 3本塁打 16打点と自己最高の成績を残しました。
いつしかチームを牽引する存在に
そして2024年シーズン、先述した通り苦しいシーズンとなったわけですが…
佐藤龍世選手も試合に出場する機会はありましたが、自身の調子も上がらず。6月ごろには打率が2割を切ってしまいます。
さらに6月13日には左有鈎骨骨折が発覚して登録を抹消。どうやらファールを打った際に折れてしまったみたいで。
涙の登録抹消となってしまいました。
チームにとっても自身にとってもどん底の時期が続きます。
しかし8月12日に復帰を果たすと、そこからは八面六臂の活躍を見せつけます。
8月20日のオリックス戦では0-0から決勝点となるタイムリーヒットを放つと、
8月29日のロッテ戦では初回に先制のツーランホームランを放ち、これが決勝点となり勝利。
これがなんと2024シーズンのロッテ戦初勝利となります。
(それまでは開幕から15連敗が続いていた、同一カード15連敗はプロ野球ワースト記録)
9月6日のソフトバンク戦でも4回に先制のツーランホームランを放ち、またもこれが決勝点となり勝利をもたらしています。
佐藤龍世選手、決してホームランが多いバッターではありませんが、印象的な1本を打ってくれますよね。
(シーズントータルでは5本)
佐藤龍世選手がホームランを放ち、投手陣がその点を守り切る。そのパターンでつかんだ勝利もいくつかあります。
復帰後の打率は.345を記録。8月27日からは4番にも据えられ、監督代行からも期待と信頼を寄せられていることが分かります。
一度は迷惑をかけてしまった佐藤龍世選手ですが、数年たってこうしてチームを引っ張る存在になってくれて。
目頭が熱くなりますね。
残念ながら今シーズンは最下位が確定してしまいましたが(9月11日の日ハム戦サヨナラ負けにより最下位が確定)、
来年以降はさらなる活躍でチームを引っ張っていってほしいですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。