さくらももこの作品が愛された理由とは?優れた文章力と独特の世界観

こんにちは~

 

先日「ちびまる子ちゃん」の作者、さくらももこさんの訃報が届きました。

 

小さなころにテレビで見ていた思いでがよみがえって、悲しくなってしまいました。

 

最近は見ていなかったのですが、亡くなったと聞くと改めてその存在の大きさを痛感させられます。

 

今回はさくらももこさんの作品が多くの人に、長きにわたって愛された理由を私なりに探ってみました。

 

さくらももこのプロフィール

【本名】非公開

【生年月日】1965年5月8日

【血液型】A型

【身長】159cm

【出身地】静岡県清水市(現・静岡市清水区)

【出身校】静岡英和女学院短期大学

【活動】漫画家、エッセイスト

 

 

 

 

さくらももこさんは静岡県清水市生まれ。ちびまる子ちゃんの舞台になったのもこの地だそうです。

 

 

地元のサッカーチーム清水エスパルスがクラブ創設20周年を迎えた際には、記念のイラストやメッセージを送っていました。

 

 

選手・監督としてエスパルスに所属する長谷川健太さんは、ちびまる子ちゃんにも登場する「ケンタ」のモデルとのことです。

 

 

 

 

さくらももこさんは静岡英和女学院短期大学に在学中、漫画家としてデビューします。

 

 

卒業後一度は東京で出版社へと就職するのですが、寝坊癖がかなりひどかったらしく、上司に「会社か漫画家どちらかを選べ」と叱責された際に漫画を選んだそうです。

 

なかなかすさまじいエピソードですね。

 

 

結局会社をわずか2か月で退職した後、同年の夏に「りぼん」にて「ちびまる子ちゃん」の連載が始まります。

 

 

 

 

これが1986年、さくらももこさんがまだ21歳だったころの出来事です。

 

今や国民的アニメとなったちびまる子ちゃん

その後ご存知の通り、ちびまる子ちゃんはあっという間に人気を博していきます。

 

 

連載3年で「講談社漫画賞少女部門」を受賞、連載4年目の1990年にはアニメ化もされました。

 

 

アニメは93年にいったん終了するものの、95年に放送が再開してからは2018年現在まで絶賛放送中となっています。

 

 

もはや「サザエさん」とならぶ国民的アニメですよね。しかも日曜日の夕方ですから、家族団らんの中で見ていたという方も多いのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

 

なぜちびまる子ちゃんがここまで愛されるようになったのでしょうか。

 

 

それはちびまる子ちゃんの世界がなんでもない「日常」だったからでしょう。

 

 

この作品はもともとはさくらももこさん自身が小学生の時に体験した実話をもとに作られています。

 

その体験はさくらももこさんだからこそ体験した特別なものではなく、だれもが体験するようなありがちな出来事ばかり

 

 

そういった出来事を、アニメ中のキャラクターたちが面白おかしく、時には皮肉なども交えながらお話が進んでいくのです。

 

 

まる子ちゃんたちと同世代の子供たちはもちろん、親の世代でも共感できることが多く、人気が爆発していきました。

 

真骨頂はエッセイにあり!

さくらももこさんはこういった日常の出来事を文章に起こすのがとても上手なんですね。

 

 

実際に漫画だけでなく、出版されたエッセイもほとんどが日常をテーマにしているもの

 

 

その日常をとてもユーモラスに書いてくれているので、今までエッセイに触れてきたことがないという方にも好評だったりします。

 

文章だけで日常の出来事を爆笑エピソードに変えられるのはさくらももこさんだけじゃないでしょうか。

 

 

 

それを象徴するのが、祖父の友蔵さんのお葬式の話です。

 

アニメのおじいちゃんと違って、モデルになった実際の祖父はかなり意地悪な人だったらしいのですが、なぜかそのお葬式の話が爆笑ネタに変わってしまいます。

 

 

そのお話はミリオンセラーも達成した「もものかんづめ」内に収録されていますので、気になる方はぜひ。

 

 

 

 

 

さくらももこさんはかなりの文才があったそうで、高校時代には国語の先生から「現代の清少納言」と称されたほど。

 

それでいてく記憶力や人物観察力にも優れているのでしょう。

 

 

「過去の記憶からエピソードを引き出して、それを面白い文章にして人に伝える」

 

これこそがさくらももこさんの真骨頂だったように思います

 

コジコジで伝えたかったこと

そしてもう1つ注目すべき作品があります。

 

コジコジ」ですね。

 

 

コジコジは1994年~97年まで連載された漫画で、97年にはTBS系でアニメ化もされた作品です。

 

放送時期が3年ほどなので、世代によっては見ていない方もいらっしゃるかもしれませんね。

 

 

 

 

 

 

このコジコジという作品、ちびまる子ちゃんとはまた違った面白さがあるんですよね。

 

絵の雰囲気はちびまる子ちゃんと似ていますし、キャラクター達もかわいいです。

 

 

でも主人公のコジコジがかなり自由奔放なキャラで、ときたま哲学的なことまで言い出すんです。

 

 

アニメの第1話ではいきなり「勉強なんて1度もやったことない」と言い放ったり、

 

あまりにも勉強しないために先生が将来何になりたいのか聞いたときには

 

「コジコジだよ。コジコジは生まれたときからずーっと、将来もコジコジはコジコジだよ」

 

と発言。さらに

 

「遊んで食べて寝てちゃダメ?何が悪いの?」

 

とまで言い放ったりしています。

 

 

なんというか、屁理屈にも聞こえますよね(笑)。でも自由に生きるっていうのがコジコジの魅力です。

 

 

子供のころ勉強するのは当たり前だと教えられましたし、世の中ではそれが常識にもなっていました。

 

 

でもコジコジという作品のなかで、子供ならではの世界の見方子供ならではの窮屈さというものを伝えた方んじゃないかなとも思います。

 

 

 

そしてコジコジは他にも

 

 

「息を吸って吐く! それが生きる道!」

 

「飛べないときはゆっくり休めばいいじゃん。仕方ないよ、飛べないんだからさ」

 

 

といった名言も残していますね。

 

人生に対して、とてもシンプルな答えを伝えてくれています。

 

 

あまり難しく考える必要なんてなかったということですね。

 

 

さくらももこさんも、そういったことを読者に伝えたかったということでしょうか。

 

 

昔は何気なく見ていたさくらももこさんの作品ですが、実はこんなに奥が深いものだったんですね。

 

 

人気が爆発した理由が、ほんの少しわかったような気がします!

 

 

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。