塗装工事の中に、ベランダの土間の塗装をする現場もあります。
中には塗装できないベランダの住宅もありますけど、大体は何かしら塗装出来る下地の事が多かったりします。
ベランダの土間に使用する塗料も色々種類があり、ベランダ土間の下地によって変わってきます。
築年数が結構経っている住宅の場合は、モルタル・セメント下地のベランダが多く、ひび割れや雨漏りで悩まれているお宅も多いかと思います。このような場合だと、ウレタン防水と言う施工方法を採用します。
ウレタン防水というのは、硬化するとかなり強固なゴム状の塗膜を実現出来るので、雨漏りの心配がなくなります。
一般的なウレタン防水の施工方法は、ベランダ土間のゴミや埃をきれいに除去後、専用のプライマーという塗料を塗装します。
プライマーが乾燥したら、ウレタン防水の主剤と硬化剤を混合した塗料を塗装していきます。塗るというよりは流し込む感じで塗料を付けていき、膜厚を実現します。
この流し込んだウレタン防水は硬化するまで丸1日~冬場だと3日程掛かります。硬化促進剤を混入すればもう少し短縮できますけどね。
ウレタン防水が完全に硬化したら、もう一度ウレタンの塗料を流し込んで再び完全硬化するまで待ちます。
2度目の流し込んだウレタンが完全硬化したら、次はウレタントップという上塗り材を2回塗装します。
このウレタントップはウレタンの防水層を保護するための上塗り材です。次回の塗り替え時はこのウレタントップを塗るだけで良いと思います。
ウレタンの防水層の耐用年数は15年~20年はもつと言われてますので、よっぽどの事が無い限りは次回は流し込みはしないと思います。
築年数20年以降の建物のベランダ土間だと、ウレタンをあまり採用していなく・・代わりにFRP防水というのを使っているのが多いです。これはコンパネ下地にプライマー処理後、FRPという硬化するとかなりの硬質塗膜になる塗料で、これもまた雨漏りしにくい防水工法ですね。
FRP塗装がされたベランダ土間の塗り替えはちょっと厄介で、やり方を間違えると塗装の剥がれの原因になります。
FRP塗装をすると塗膜表面にパラフィンという物質が形成されて、防水効果がえられるのですが塗り替え時にこの物質を取り除いてから施工しないと塗料の密着が悪くなり、トラブルの原因になるので注意しないといけません!
FRP防水の塗り替えの場合は、ラッカーシンナーなどで塗装面を脱脂してサンドペーパー等でケレン作業を行ってから施工すれば大丈夫ですね。
ベランダの土間の塗装は施工方法がいい加減だとトラブルが多発するので慎重に作業をして貰うことをオススメします!